皮膚病や外耳炎は飼い主様や動物たちを長く悩ませる病気であるにも関わらず、漫然とした治療に陥って徐々に悪化することがある厄介な疾患群でもあります。
南麻布動物病院の皮膚科診療では犬種の特性、皮膚科以外の全身疾患との関わりも考慮しながら快適な暮らしが続けられるようにお手伝いしています。外耳炎診療ではオトスコープを取り入れ、外耳道を鼓膜まで観察し、時に麻酔下での洗浄を行うなど難治性の外耳炎を数多く治癒に導いています。
目次
当院の特徴
- トリミング施設が併設しているので、必要に応じて薬浴をはじめとするスキンケアのお手伝いができます。
- オトスコープを取り入れ、難治性の外耳炎の原因治療に取り組んでいます。
- 皮膚の治療は飲み薬だけではなく、スキンケアが大切です。外用薬やシャンプー治療、食事療法を組み合わせて内服薬を減らす工夫をします。
診療について
当院で実施可能な検査
一般身体検査
視診・触診・聴診を行います
皮膚検査
掻爬・毛検査・テープ検査を行います
培養検査
細菌や真菌の種類を特定します
血液検査
アレルギーや内分泌の異常を確認します
皮膚生検
皮膚の一部を採取し病理検査します
- 必要に応じて相談の上で行います。
- X線検査や超音波検査を行う場合もあります。
病気について
気になる症状からみる病気
症状
- 痒い
- 赤い
- 黒い
- ベタベタしている
- フケが多い
- ブツブツがある
- 盛り上がりがある
- カサブタがある
- 脱毛している
すべてがアレルギーとは限りません。
年齢、品種、症状の出方、検査結果などから時間をかけて丁寧に診断を進めていきます。
主な皮膚疾患
| 感染症 | 膿皮症、皮膚糸状菌症、マラセチア皮膚炎、脂性皮膚炎、疥癬、ニキビダニ症など |
| アレルギー | アトピー性皮膚炎、食物アレルギー、接触皮膚炎、薬疹など |
| 内分泌疾患 | 甲状腺機能低下症、副腎皮質機能亢進症、性ホルモン関連性皮膚疾患 |
| 免疫介在性疾患 | 落葉状天疱瘡、紅斑性天疱瘡、SLEなど |
| 遺伝性疾患 | 亜鉛反応性皮膚疾患、家族性皮膚筋炎、肉芽腫性脂肪織炎、ビタミンA反応性皮膚炎 |
| その他 | 腫瘍、Alopecia Xなど |
担当医の紹介
非常勤 獣医師
山本 真紀子
Makiko Yamamoto
- 日本獣医皮膚科学会認定医（2012年〜）
飼い主さまへ
皮膚病は治らないと諦めていますか？確かにアレルギーや脂漏性皮膚炎など体質にまつわる病気は完治が難しいことがありますが、なるべく快適に過ごしていただける方法を一緒に探していきます。また、他院で簡単にアレルギーと決め付けられている子の中には、外用薬の副作用だった、実は皮膚糸状菌症や疥癬、ニキビダニ症など他の病気だった、ということがあります。外耳炎も治療の方向性を変えるだけで治ることが多くあります。
皮膚病と外耳炎に悩む皆様のオアシスになれるように日々取り組んでいきます。
出身地
- 埼玉県
所属学会
- 日本獣医皮膚科学会
- 日本褥瘡学会
- 日本創傷治癒学会
略歴
- 1997年 東京農工大学獣医学科 卒業
- 1997年～2000年 白石動物病院勤務
- 2002年～2003年 ピジョン動物愛護病院にて外科を学ぶ
- 2003年～2007年 （株）VSC入社。アース動物病院院長、ヘルスケア事業部メディカルマネージャーなど
- 2008年～2019年 ベイサイドアニマルクリニックにて主に皮膚科診療
- 2021年～現在 南麻布動物病院を始め、複数の動物病院で主に皮膚科診療
学術業績
- 2011年 日本獣医皮膚科学会 優秀ポスター賞
- 2019年 日本臨床皮膚科 優秀論文賞
- 複数の雑誌連載、皮膚科セミナー講師、最新は2024年4月号『Wan』
