港区南麻布にある動物病院、The vet南麻布動物病院のブログページです。
犬の熱中症は、高温環境下で体温が上昇し、犬の体内の熱の放散がうまくできなくなる状態です。
室温23-26度、湿度45-55%が良いと言われていますが、室温22度であっても、湿度が60%の状態で熱中症になったケースもあります。
通常は個体差もありますが、犬や猫の呼吸が整っていることが重要です。
湿度が高いと、呼吸でしか熱の調整が出来ない犬や猫は温度が下がりにくいと言えます。
熱中症は緊急を要する状態であり、早急な対応が必要です。
以下に、犬の熱中症の症状と対処方法を示しますが、緊急の場合には必ず獣医師に連絡して適切なアドバイスを受けることをお勧めします。
熱中症の兆候と症状
体温が39.5度を超えてくると熱中症になりやすい状態です。
1. 呼吸が早くなる
呼吸が速く浅くなり、苦しそうな様子を示すことがあります。通常、安静時の呼吸数は30回以下が正常です。
2. 舌を出し、よだれをたらす
犬は舌を出して体温を下げようとします。舌が長くはみ出している様子が見られることがあります。また、よだれを出し気化熱で熱を放出します。
3. 呼吸が異常な音を立てる
犬がゼイゼイと音を立てて呼吸することがあります。
4. だるさ
犬は元気がなくなり、動きが鈍くなることがあります。
5. 嘔吐や下痢
熱中症の進行によって、犬が嘔吐や下痢をすることがあります。
6. 無反応または意識喪失
深刻な状態では、犬が無反応になったり、意識を失ったりすることがあります。
犬が熱中症になった場合の対処方法:
1. 緊急治療
熱中症が疑われる場合は、直ちに獣医師に連絡し、緊急治療を受けるようにしてください。獣医師が指示するまでの間、犬を涼しい場所に移動させ、体温を下げる措置を取ります。
2. 体温を下げる
犬の体温を下げるために、まずは冷たいタオルや氷を使って犬の体を冷やします。また、水で犬を湿らせたり、扇風機やエアコンを使って涼しい空間を作ります。
3. 水分補給
犬が意識を保っている場合は、少量ずつ水を与えます。しかし、犬が意識を失っている場合や嘔吐している場合には、口から水を与えないでください。獣医師の指示に従って行動します。
まとめ
熱中症は重篤な状態であり、放置すると命に関わることがあります。犬の健康と安全のために、高温環境下では犬を適切に管理し、熱中症の予防に努めることが重要です。適切な環境での運動や外出、水分補給の確保などが熱中症の予防に役立ちます。