東洋医療担当の増田です。
今期のお正月期間、多くの方が行楽や初詣など楽しく過ごされたことと思います。非日常的な、なんとなく独特の空気感がある時期ですね。
以前、冬の寒い時期に「椎間板ヘルニアをはじめとした足腰の不調が出ることが多い時期です」とご紹介しました。今年はどうだったかといいますと、おなかの不調でご来院されるわんこ、にゃんこさんたちが多かった印象があります。
冬におなかをこわす理由には「冷え」が大きく関わっています。
東洋医学的にいいますと、消化に関わる部分に「脾」と「胃」があります。脾臓とはまた別の概念で、東洋医学の世界では食べ物を消化する場所というイメージです。脾と胃は冷えに対して弱いという性質があります。そのため、冬のおなかの不調は「脾」や「胃」をひやさず温めて過ごすことがポイントになります。お腹や四肢を温めることが対策になります。
また、「脾」や「胃」は体の水分を運ぶ働きもあるため、不調になると体に余分な水分が溜まりやすくなります。水分の排泄は「腎」がおこなっていますが、冬の寒い時期はこの「腎」も働きが弱くなることがあります。それによって水分が残りやすくなり、さらにおなかの不調を助長することがあります。水分は摂り過ぎないようして、温灸やホットパックなどの温活をするのもよい方法でしょう。
もともとおなかの弱い子には、不調が現れないように漢方やこれらの東洋医学的な部分から対策をとることが出来ます。もちろん、激しい吐き気や下痢になってしまった場合は漢方だけでなく、既存のお薬を使うこともあります。詳しくはご相談いただければと思います。
2月に入ると立春を迎え、一気に春めいてきますので寒さ対策は今が正念場です。
みなさまも風邪などひかれませんよう、温かくしてお過ごしください。