【症例紹介】11歳のミニチュアシュナウザー ~歯周病治療のケース~

 

【患者情報】

  1. 動物種:犬
  2. 犬種:ミニチュアシュナウザー
  3. 性別:避妊雌
  4. 年齢:11歳4ヶ月

【主訴】

  • 口が痛くて食べられない

【身体検査所見】

  1. 体重:1.38kg
  2. BCS:2/5
  3. 体温:38.9℃
  4. 心拍数:150bpm
  5. 呼吸数:24回/分
  6. 聴診(心音:異常なし 肺音:異常なし)
  7. 触診(異常なし)

【口腔内所見】

(処置前)
歯冠部全体を覆うように歯石が付着し、歯肉の重度腫脹や後退が認められた。

(歯石除去後)
歯肉の後退により歯根部の露出を認めた。

(歯科レントゲン)
歯槽骨が骨吸収され、歯根が露出している。

(抜歯、縫合後)
口腔粘膜を切開し、歯を抜いた穴を覆うようにして縫合した。

【処置】

歯石を超音波スケーラーを用いて除去。
歯科用レントゲンにて歯根部と歯槽骨の状態を確認。
重度の歯周病があり、歯槽骨の吸収や歯の動揺が著しいため抜歯を行った。
その後は歯肉を切開し、歯肉粘膜フラップを作成して縫合した。

【今後の治療】

①残存している歯の自宅でのケアを指導
②プラズマ治療器による歯肉炎の治療を継続(無麻酔)
※歯科処置はこれまでの歯石を除去し治療することを目的とします。

処置後がとても大事になります。
処置後も定期的な歯の検診とケアの相談をよろしくお願いします。

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この記事を書いた人

The vet 南麻布動物動物は、循環器専門家のいる犬・猫の動物病院です。日本獣医循環器学会の認定医が在籍。心臓の内科治療や心臓手術の数多くの治療実績がございます。セカンドオピニオンもお受けしていますのでお気軽にご相談下さい。動物健康診断センターとトリミングサロン、ペットホテルも併設しています。

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