犬猫のための1月の養生― 冬の寒さから「腎」を守り、生命力を養う東洋医学的ケア ―

東洋医療担当の増田です、本年もよろしくお願いいたします。1月は一年で最も寒さが厳しくなる時期です。東洋医学(中医学)では、冬は「蔵(ぞう)」の季節とされ、生命エネルギーを体内に蓄えることが重要と考えられています。この時期の養生は、春以降の健康状態にも大きく影響します。

東洋医学で見る「1月」の体の変化

1月は「寒邪(かんじゃ)」の影響を強く受けやすい季節です。寒邪は体を収縮させ、血流や気の巡りを滞らせる性質があります。特に影響を受けやすいのが、「腎(じん)」という臓腑です。東洋医学でいう「腎」は、成長・老化・生殖・免疫力・骨や関節などと深く関係しています。そのため、1月に以下のような変化が見られる犬猫は少なくありません。

・元気がなく、寝ている時間が増える

・足腰が弱くなる、関節がこわばる

・冷えによる下痢や軟便

・シニア動物での排尿トラブル

・皮膚・被毛の乾燥、艶の低下

これらは「腎の弱り」や「寒邪の侵入」が関与している可能性があります。冬は無理に活動量を増やすよりも、体を温め、内側からエネルギーを補うことが大切です。

1月におすすめのツボとマッサージ

ここでは、寒さから体を守り、「腎」を補うために役立つ代表的なツボを3つご紹介します。いずれも自宅で簡単にケアできるものです。

① 腎兪(じんゆ)

位置:背骨を挟んで左右に指2本分ほど外側、腰のあたり。

効果:腎の機能を直接補うツボ。足腰の衰えやシニア期の体調管理に適しています。

ケア方法:親指または手のひらで、左右同時にやさしく円を描くようにマッサージします。

【腎兪:シニア期には万能なツボのひとつです】

②命門(めいもん)

位置:背中の中央、腰のくびれ部分。左右の腎兪のちょうど真ん中。

効果:腎の働きを高め、体を内側から温める重要なツボ。冷えや元気不足におすすめです。

ケア方法:手のひらで腰全体を包み込むように、ゆっくり温めるイメージでさすります。

【命門:ちょうどさきほどの腎兪の中間にあります】

③ 足三里(あしさんり)

位置:後肢の前側、膝のお皿の下でやや外側。

効果:全身の気血を補い、免疫力を高める万能ツボ。寒さに負けない体づくりに役立ちます。

ケア方法:心地よい強さで30秒ほど、左右交互に刺激します。

【足三里:膝関節のななめ下方にあります】

マッサージを行う際のポイント

マッサージは、暖かい室内でリラックスした状態で行いましょう。力は「少し気持ちいい」と感じる程度が理想です。嫌がる場合は無理をせず、短時間から始めてください。声をかけながら行うことで、スキンシップとしての効果も高まります。

おわりに

1月は「体を休め、蓄える」ことが最大の養生です。東洋医学的な視点で季節に寄り添ったケアを行うことで、犬猫の自然治癒力を高め、病気になりにくい体づくりにつながります。寒い季節だからこそ、日々の小さなケアを大切にしてあげましょう。

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