南麻布動物病院では、循環器の専門診療に加え、心臓外科手術にも対応しています。軽度な異常から高度な疾患まで幅広く診察・治療を行い、最新の医療設備と専門知識を活かし、内科治療から外科治療まで一貫して対応いたします。
当院の特徴
循環器疾患に対して内科的な管理だけでなく、専門的な心臓外科手術（例：人工心肺を使用した僧帽弁形成術、動脈管開存症の結紮術、心膜切除術、心タンポナーデ対応など）も行っております。
他院で「手術が必要」と言われた場合や、心臓病の根治を目指したい方にも対応可能です。手術前後の管理も万全に行い、動物と飼い主さまが安心して治療に臨める体制を整えています。
診療について
診療の流れ
咳や呼吸の様子、疲れやすさ、失神などの症状について詳しくお伺いし、生活環境や既往歴、現在の投薬状況なども丁寧に確認します。
小さな変化や気になる点もお話しいただくことで、早期発見や的確な診断につながります。
聴診・視診・触診を通じて、心雑音の有無、粘膜の色、体格や四肢の状態などをチェックします。
心臓病に伴う全身の変化を見逃さないよう、丁寧かつ的確に状態を把握します。
必要に応じて胸部レントゲン、心臓超音波検査（エコー）、心電図、血圧測定、血液検査などを組み合わせ、心疾患の有無や重症度を多角的に評価します。
症状が軽度でも、検査で異常が見つかることがあるため、正確な診断のために精密な検査が重要です。
検査結果をもとに、内科的治療や外科手術の必要性を含めた治療方針をご提案します。
治療開始後も定期的な再検査や診察を行い、状態の変化に応じて柔軟に治療計画を見直していきます。
当院で実施可能な検査
一般身体検査
視診・触診・聴診を行います
皮膚検査
血圧の異常を確認します
胸部レントゲン検査
胸部の状態を画像で確認します
心臓超音波検査
心臓の動きや構造を確認します
心電図検査
心拍のリズムを測定します
血液検査
心臓バイオマーカーを測定します
病気について
気になる症状からみる病気
| 症状 | 鑑別される主な病気 |
|---|---|
| 咳が続く | 僧帽弁閉鎖不全症、気管虚脱、肺水腫 |
| 呼吸が苦しそう | 肺水腫、胸水 |
| 疲れやすい | 心筋症、不整脈、貧血 |
| 失神する | 肺高血圧症、不整脈、心タンポナーデ |
| 心雑音がある | 心臓弁膜症（僧帽弁、三、大動脈弁、肺動脈弁）、先天性心疾患、心筋症 |
担当医の紹介
院長／獣医師
鈴木 陽彦
Haruhiko Suzuki
- 日本獣医循環器学会認定医
- 獣医学博士
- 臨床検査技師
飼い主さまへ
心臓病と診断されても、諦める必要はありません。正しい診断と適切な治療によって、動物たちは再び元気に過ごすことができます。当院は循環器診療における専門性と経験を生かし、一頭一頭に最適な医療をご提案いたします。
「手術が必要」と聞くと、不安に感じられるかもしれません。だからこそ、当院では事前の説明・カウンセリングを大切にし、動物と飼い主さまが安心して手術に臨めるよう、スタッフ一同でサポートいたします。どんな小さなご不安やご質問でも、お気軽にご相談ください。
略歴
- 2010年 麻布大学獣医学部獣医学科 卒業
- 2010年 – 2019年 白石動物病院勤務
- 2013年 動物循環器・胸部外科センター所属
- 2016年 日本獣医循環器認定医 取得
- 2019年 犬と猫の心臓外科所属
- 2022年 獣医学博士 取得
- 2023年 南麻布動物病院 開業
出身地
- 山形県
所属学会
- 日本獣医循環器学会
- 日本獣医麻酔外科学会
学術業績
2018〜
- 2018年 ACVIM 米国獣医内科学会
【RESIDUAL PULMONARY HYPERTENSION AFTER MITRAL VALVE PLASTY IN DOGS WITH MITRAL VALVE DISEASE】 - 2018年 第161回日本獣医学会
【僧帽弁閉鎖不全症に合併した二次性肺高血圧症に対する僧帽弁形成術の有効性】 - 2018年11月 第6回神奈川県獣医師会学術大会
【僧帽弁閉鎖不全症の犬における画像診断と肺病理所見の比較】
〜2017
- 2012年 日本獣医循環器学会
【ピモベンダン休薬後に心室期外性収縮の改善が認められた小型犬の1例】 - 2013年 日本獣医循環器学会
【重度肺高血圧症を伴う動脈管開存症が疑われた大動脈狭窄症の猫の1例】 - 2014年 日本獣医循環器学会発表
【体外循環下で僧帽弁形成術を行った犬3例】 - 2014年 第35回動物臨床医学会
【右心不全を呈した重度僧帽弁閉鎖不全症に対して僧帽弁形成術を実施した犬の1例】 - 2015年 第11回日本内科学アカデミー
【術前管理が奏功した重度僧帽弁閉鎖不全症の犬の1例】 - 2015年 第90回日本獣医麻酔外科学会 軟部組織外科部門優秀賞受賞
【舌偏平上皮癌に対して舌全摘出術を実施した犬の1例】 - 2015年 第102回獣医循環器学会
【動脈管開存症を合併した重度僧帽弁閉鎖不全症に対して動脈管結紮術及び僧帽弁形成術を同時に実施した犬の1例】 - 2016年 第103回日本獣医循環器学会
【小型犬における開心術後合併症の発生状況】 - 2016年 第37回動物臨床医学会
【ペースメーカー埋め込み後に重度肺高血圧症を発症した猫の1例】 - 2016年 第104回日本獣医循環器学会
【僧帽弁形成術後に感染性心内膜炎を発症した犬の2例】 - 2017年 日本獣医循環器学会雑誌
【舌偏平上皮癌に対して舌全摘出術を実施した犬の1例】
顧問／獣医師
佐藤 貴紀
Takanori Sato
- 日本獣医循環器認定医
- ペット栄養管理士
- ペットフード安全管理者
飼い主さまへ
「食べること」は、動物たちの毎日を支える大切な営みです。
どんなに良いお薬や治療を行っても、食事が合っていなければ本当の健康は得られません。
私たちは、病気の予防から治療中のサポートまで、食事を通じてご家族を支えたいと考えています。
「この子にとって一番良いごはんって何だろう？」そんな疑問を感じたときは、どうぞお気軽にご相談ください。
出身地
- 東京都
所属学会
- 日本獣医循環器学会
略歴
- 2002年 麻布大学獣医学部獣医学科 卒業
- 2002年 西荻動物病院・上石神井動物病院勤務
- 2007年 dogdays東京ミッドタウンクリニック非常勤
- 2008年 株式会社FORPETS設立・白金高輪動物病院 院長
- 2011年 分院中央アニマルクリニック開院
- 2012年 日本循環器認定医 取得
- 2015年 Dog Care Salon LINDOクリニック 開院
- 2018年 目黒アニマルメディカルセンター 統括院長 就任
- 2021年 VETICAL動物病院 代表獣医師
- 2021年 株式会社PETOKOTO 取締役就任
- 2021年 慶應義塾大学大学院経営管理研究科 入学
- 2022年 東京都獣医師会理事 就任
- 2023年 慶應義塾大学大学院経営管理研究科 卒業 MBA取得
- 2024年 ハグウェル動物総合病院 統括院長 就任
学術業績
- 2015年 冠動脈肺動脈瘻の犬の1例
著書
『いぬのココロがわかる本』
ぶんか社文庫（2010年1月発売）
『お仕事熱血ストーリー 感動する仕事!泣ける仕事!第2期』
学研教育出版（2012年1月発売）
『犬の悩みなんでも相談室』
学研パブリッシング（2013年5月発売）
『動物たちのお医者さん』
小学館ジュニア文庫（2015年10月30日発刊）
「犬の急病マニュアル」
鉄人社（2015年12月11日発売）
「猫の急病マニュアル」
鉄人社（2014年6月22日発売）
『実践 犬と猫の心エコー図検査』
緑書房（2023年6月28日発刊）
